第42回全日本躰道選手権大会 2008/12/7
先日行われたの第42回全日本大会の感想を思いつくままに書いていこうと思う。
今回も昨年と同じく新木場の東京Bunb。どうやら今後はこの会場が主に全日本で使われる事になりそうだ。
東京駅から新木場までは3駅なので、近いと言えば近いのだが、東京駅から京葉線に乗り換えるまで結構な距離があり、足を痛めたりすると結構辛いものがあるだろうと思った(苦笑)。
法形
さて、肝心の試合内容だが、先ずは法形競技から書いていきたい。
今年のテーマは「運」と言う事で、1、2回戦の指定法形は運体だった。
各選手の形を見ていたが、やはり皆運体はあまり練習していない事が見て取れた。 以前から何度も書いているが、前蹴りの時に躰軸が曲がっており、真っ直ぐな選手は誰一人としていなかった。
また、試合がスピード勝負になっており、如何に素早く技を出しているように見せるのかを競っている感じだった。技の良し悪しや姿勢の良さ等はあまり関係無い様に見受けられた。自分の見る目が変化してきた事もあるが、とても鑑賞に堪えられるものではなかった。体育的に見ても運体は良いものがなかった。
これは試合が進むにつれて顕著になっていった。
応用は誤魔化しが利きやすく、単純なもの程誤魔化しが利かない。敢えて言うなら単純な型程難しいのだ。
自分の型についてだが、多分殆どの人にはやる気が無い様に写ったことだろう。
これは型に対する考えの相違なのでそう見られても仕方が無いと考えている。
今回は型の後半の縦の動きで卍蹴りの部分を旋状蹴りに変更したが、あれは自分の中では捻体の足絡み半月と同じ意味合いで出した。
創造進化ではないが、理に適っていればある程度の応用も良いのではないかと考えたからだ。
また、自分以外は絶対皆やらないと考えていたので、一つの問題提起になればと考えてやった部分もある。
本来ならば前半の縦の部分も卍蹴りをする予定だったが、いつもの癖でそのまま卍蹴りをだしてしまった(笑)。
因みに審査では基本を見るので、このような応用は絶対にしないが。
果たして今回の自分の型を見た人がどのように感じたのか、興味がある所だ。
実戦
実戦は今回は二回戦で終わってしまった。来年はもう少し頑張りたいものだ。
一回戦の相手には胴絡みで運良く勝ちを収める事が出来た。上手く相手の中に入る事が出来たので決める事が出来た。只、倒したその後が良くなかったので、今後の稽古で躰を練っていく必要性を感じた。
二回戦はある程度中に入る事は出来たが、入った後に何も技が出せなかった。もっと躰が自由に動くように今後稽古していく必要がある。
また、腹主体でなく、足主体の動きになってしまった。
緊張の所為もあるが、なるべく腹から動けるようにしたいものだ。
躰道五条訓で言う所の、「技応変にして身体を自在に移し、技位正しきを得れば制される事なし」と言う所だろうか。
他にも今回の自分を五条訓に当てはめてみると、一つ目の「心明鏡にして諸行の実相を写し、心位正しきを得れば惑わされる事なし」。
やはり平常心が大切だな実感する。どうしても試合では緊張してしまうので、なるべく平常心を保てるようにしたいものだ。
「態端正にして心形の一体を図り、態位正しきを得れば侮られることなし」
内外の一致として考えると、自分にはまだまだ外形すら出来ていないので厳しいものがある。地道に稽古に励んでいくしかないだろう。
「気充溢にして精気を丹田に発し、気正しきを得れば恐れ戦く事なし」
緊張はしたが、流石に戦く事はなかった(笑)。最初の礼で姿勢と周りの景色に気をつけたので、少しは出来ていたのではないかと思っている。
だから昨年よりは中に入る事が出来たのではないかと思う。
「行実践するに倫理の常道を守り、行位正しきを得れば誤りを行う事なし」
今まで大怪我をさせた事は無いのでこの辺りは大丈夫だろう。
さて、今回気になった事をいくつか挙げてみたい。
先ずは限角ルールについてだ。
規定では、限角対応としては相手の技が出るまでは自分から勝手に運身を決めてはいけない事になっているのだが、守っている選手は誰もおらず、また審判も普通に有効を取っていた。
自分以外の観戦している人も何故限角対応注意を取らないのか文句を言っていた。いつまで経ってもこんな事をしているようでは、今まで何の為に会議をしていたのかがわからない。はっきり言ってしまえば時間の無駄である。
次にやり方を全くわかっていない審判がいた。
普通有効ポイントや注意の宣告をする時はコート中央まで選手を戻すのだが、その場で宣告する審判がいた。これには驚いた。
また、審判の宣告が全く選手係に伝わっておらず、選手に不快な思いをさせていた。見ていてあまりにも酷かったので途中から自分が審判を交代しようかと本気で考えてしまった。
副審ならまだしも主審でこの様な事をしている様ではいつまで経っても実戦競技
は良くはならないだろう。
反省
最後は今大会の反省点をいくつか書いてみたい。
今回開会式が始まるまで少し時間があったので、二階のアイスの自販機でムラサキ芋のアイスを購入した。そして呑気にパクついていたら開会式が始まってしまった。
色々な人に思いっきり急かされてしまった(苦笑)。
中には喰ったままで出ろ!と言われてしまったが、流石にそれはちょっと無理なので
急いでアイスを食べて何とか間に合わせた(苦笑)。
話は変わるが、試合終了後の畳運びは業者の指示が悪く、物凄く非効率だった。某先輩がいなければもっと時間が掛かったと思いう。業者しっかりしてくれよなぁ。
終わりに
今年は予約の関係で12月開催だったので、社会人の方は色々な意味で大変だったと思う。来年は出来れば11月にしてもらえると助かる。
2008/12/14 (日) 作成