第34回全日本躰道選手権大会
(2000年11月25、26日実施)
今大会は20世紀最後の全日本大会であり、素晴らしい大会になって欲しかったのだが、全く違う、何とも後味の悪い大会になってしまった。
事件は、男子個人実戦競技の準決勝で起きた。事件の内容は、「誤審」この一言に尽きるだろう。では一体どのような誤審が起きたのか、順を追って説明していきたいと考える。
先ず、躰道の実戦のルールから説明していくことにする。躰道は顔面への攻撃は反則となっている。そして、一応寸止め(実際は殆どの選手が思いっきり当てていて、最近になって言い始めたのである。私はライトコンタクトと聞いていたので、バシバシ当てている。)となっている。以下の動画を見てもらいたい。
問題となった技は旋状蹴りで、蹴りが相手の顔面に当たっており、蹴られた選手は自分の顔を仰け反らせるほどのものだった。そして運足から技が出ていなく、走っていた。走って相手選手を追い詰めて、蹴りを放った感じになっていた。少なくとも私にはそう見える。ここで更に実戦のルールを説明したい。各競技の説明の所でも述べてあるが、運足を用いずに行った技は有効とは認められないのである。仮にこれが運足の応用で、技を出したと主張したとしても、直線的な運足からの技は取らないのではなかったのではないだろうか。だから私は旋状蹴りを放った選手が、確実に注意を受けるだろうと考えていた。しかし、この後予想も出来ないとんでもない事が起きたのだった。
何と反則の注意を受けるどころか、「技あり」の判定で、試合に勝ったのである。正直言ってこれではルールの意味がなくなってしまわないだろうか。
私はこれはどう考えても誤審と判断し、また、間違いは間違いであるとハッキリと抗議する為にこの文章を書いた。
躰道は「21世紀への武道」と言っていが、これでは何が21世紀の武道なのかよくわからない。
最後に、今回私はこの大会に非常に怒りを抱いたし、正直やめたくもなった。審判は今回このような判定を下したが恥かしくはないのだろうか。私はそう考える。
20世紀最後の大会がこんな形で終わったことを非常に残念に思う。
※尚、今回の感想を読んで選手を批判していると言った手紙を沢山貰ったが、あくまでもこれは審判の間違いを指摘しているのであって、選手の事を言っているのではない事をわかって頂きたい。
2001/01/05 (金)作成
2001/08/18 (土)改訂