躰道の長所
注意
私が今まで躰道をやってきて感じた事を大体そのまま書いています。躰道や他の武道について間違って書いている事が多数あるかもしれません。間違いがあればその都度訂正していきますので、間違っていれば遠慮無く御意見を下さい。尚、躰道を他の武道と比較する為に不適切な表現があるかもしれませんが、私は他の武道を否定しているわけではないので勘違いしない様お願い申し上げます。
今まで躰道をやってきて先ず考えられる長所は、その独特の発想から生まれた運身(簡単に言えば体操競技の床運動)による、運動能力の向上、が挙げられる。
何故か。それは運身で様々な動きを習得する必要があり(例を挙げればバク転・バク宙)、この様な動作を身につける為に嫌でも鍛えられるからだ。またこれにより、今まで出来なかった事が出来るようになる感動と、自分に対し自信が持てるようになる事も大きな一つだろう。
その弐は、多彩な攻撃。が挙げられるだろう。
躰道の実戦(空手で言う組手)は運足を用いて、躰道の基本技(旋・運・変・捻・転)で相手を制する事を目的としている。従って一般の格闘技の試合(寸止め、フルコン等)とは違い、地面に倒れたり、転がって技を出す事が多い。
私と同期で、躰道をやる以前は空手をやっていたO君が言うには空手の試合は、例えば寸止め空手の場合、先に相手に突きを入れれば良いので、ともすれば突きのみの試合に終わってしまい、攻防が単調になりがちだと言っていた(※寸止め空手が躰道より劣っていると言っている訳ではないのであしからず)。
躰道は、運足が無いと技を取ってもらえない(実戦の説明を参照)。又、五つの基本技でなければ、いくら技を当ててもポイントが貰えない。その為、単純に相手に突きを入れれば良いと言うものでは無く、その後に何かしらの躰道の基本技を混ぜなければならないので余り単純な攻防にはなり難いということだ。また技は大技中心の傾向で派手なので見ていて面白いという事もあるだろう。
三番目に、左右均等に鍛えられるという事が挙げられる。
躰道は運足八法と言う躰道独自の歩法を行い技を出す。この歩法は構えの変化が激しい為、常に同じ向きの構えは取り難いのである。その為必然的に左右の技を出せるようにしておかなければ、苦手な方の構えになった時に何も技が出せないと言う事態に陥ちいってしまう。だから嫌がおうでも左右均等に鍛えなければならないのだ。また法形(他武道で言う所の型)の動作が左右対称になっているので自然と鍛えられると言う事もある。
四番目に、他の武道に移行しやすいという事が挙げられるだろう。
躰道の謳い文句は三次元の攻防である。これはどう言う事かと言うと、例えば相手の下段攻撃を上に跳んで躱しながら攻撃したり、倒れたかと思うと転がって攻撃する、と言ったものだ。
この様な複雑な動きを要求するので最初に習った武道が躰道であれば他の武道に移行し易いと考えられる。何故なら、他武道は躰道の様に複雑な動きを必要としていなく、簡潔(※)な動きで充分だからである。
空手を例にしてみると、相手の突きが来たらその場で相手の突きを受けすぐに反撃に転じる。空手はこの動作で充分かも知れないが、躰道ではその様な動作は平面的(二次元的)な動きだと言いこの様な場合でも左右、もしくは上下に避けて反撃する様に考えられている。
だから最初にやった武道が躰道の人は簡潔な動作の他の武道に移行しやすいと思われる。
※簡潔と言っても、躰道の様に複雑な動作をしなくても良いと言う意味です2000年作成2005/03/06 (日) 一部訂正