第38回全日本躰道選手権大会 2004/11/27、28
初めに
11月の頭に風邪を引いてしまいそれがまだ治らぬまま今回は出場する事になった訳だが、何とかそれでも早寝早起き?をする事で大分ましな状態までもどす事が出来た。9月に行われた社会人大会で学んだ、平常心が果たして今回の試合で活かせるかどうか、そんな試合だった。
実戦
先にも書いたとおり、9月に行われた社会人大会で平常心の大切さを身を持って体験していたので、今回の実戦競技は勝とうと思わないが負けようとも思わない、そんな気持ちで挑んだ。そのおかげか今回は三回戦まで進む事が出来た。これに勝てば翌日の本戦に残れただけに、試合が終わってから悔しさがいつも以上に感じた。次回の39回大会では必ず本戦に出場出来るように頑張りたいと思う。
さて試合内容だが、一回戦はお互いに有効を取り時間切れで終了、限角攻防で自分の転技を有効と審判が判定したので二回戦に駒を進める事が出来た。
二回戦はいつもの飛燕突きで、これまた有効を取り、そのまま時間切れで辛くも判定勝ちをおさめ三回戦に行く事が出来た。三回戦は後一回勝てば翌日の本戦に出場出来るという気持ちがあり、それで緊張してしまい、また相手も強かったので今回はここで負けてしまった。しかし今まで出場した中で一番成績が良かったのが今回だった。9月の試合の反省が活かす事できて良かった。
今回の全体的な試合の感想としては、審判の判定が今までの試合と異なりかなり良くなっているように思えた。過去の大会では疑問が残る判定が数多くあったが今回は一つだけで後はそれらしいのは無かった。また限角攻防の判定がほぼ規定通りになっていた事は大変良い事だと感じた。今までならロンダート宙返りを決めればどれだけ三連技を出そうとも無条件で運身をした方に有効が行き、全く相殺の意味が無い極めて不条理な判定だったのだが、今回はしっかりと相殺をしていたので選手の苦情がようやく審判に届いたのだと感じた。
翌日の本戦に残った選手の名前を見ると、いつも勝ち上がってきている面々が残っていた。やはりというか流石と言うかだ。ただ決勝に近づいて行くにつれて選手の怪我が多くなってきたのはいただけなかった。技を制御出来ていないし、当たる方もしっかりと躱せていない証拠だからだ。相手の拳足を刃物と考えた場合完全なる一本負けだ。競技の性格上技を当てた方が反則になるが、実際の場面では躱しきれなかった方の負けだと考えるからである。だから今回の実戦競技を見ていて一番感じた事は、これは武道の試し合いではなく、スポーツ競技の試合だという事だった(別にスポーツが悪いと言っているのではないので誤解のないように)。
何故そう感じたのかと言うと、意味の無い所で転技をしている選手が目立ったからだ。見ている分には派手で楽しいのかもしれないが、傍から見れば無駄に体力を消耗しているだけで、実際の場面で意味があるのかと問いたくなるからだ。これは完全にルールを知った戦い方で、だからスポーツだと強く感じたのだ。
これは自分の勝手な考えだが、このままの方向で進んでいけば、多分躰道の武道性は近い内に無くなるだろうと思う。他の武道には殆ど対応出来なくなるだろう。そう思う。
法形
今回の法形競技については、転技はしっかりと二段蹴りが出来ている選手がいつもと比べると多い気がした。また実戦と法形両方に出ている選手が多く、法形が上手い選手は実戦も強く、両方がしっかりと出来ているのだなと感じた。法形で体の使い方が練れているなと感じた。只残念な事は、いつも言っているが転体と変体だけしかやらない事だ(一部は捻体もしているが)。これは本当にどうにかならないのだろうか。
終わりに
今回は実戦競技で初めて三回戦まで行く事が出来た。次回では本戦まで残れるように頑張りたい。
それから、今回競技監督として道場に通っている方に見学と併せて来てもらったのだが、この試合を見て良い刺激になればなと思う。また久しぶりに同期の奴に会えたのでそれも良かった。
いつもなら不満たらたらなのだが、今回は特にそう言ったのは無かった。そして法形。これも良い感じだった。これからは実戦に繋がる様、法形に力を入れて行きたいと思った。
最後に、今回久しぶりに高速バスを使って東京に行ったのだが、やはり疲れた(笑)。また早く着いたので時間を持て余してしまいどうしようかと思った。仕方なくコンビニと持って来た本で何とか時間を潰せたから良かったが(笑)。次回はもう少し早めにバスの券を予約しておこう(笑)。
2005/01/04 (火)